Première étoile

舞台俳優のおたく

ミュージカル「薄桜鬼 志譚」風間千景篇 感想

 

みなさんこんにちは

薄桜鬼の帰り道に散りゆく桜を眺めながら夜道を歩くなんと趣深いこと。

42日ぶりに推しを観てきました~!長かった…気が遠くなるほど長かった…( ;  ; )

 

現場のない間にぽっかりとあいた心の空白を1公演2時間50分の観劇のなか推しの煌めきを滝行の如く浴びてたっぷりと満たしています。この時間が永遠に続いてくれと公演中何度思ったことか…

 

ミュージカル「薄桜鬼 志譚」

風間千景篇

日本青年館ホール 東京@4/5〜11 

www.marv.jp

 

※がっつりネタバレします〜!※

やっぱり青年館ホールはいいですね。

ほかの会場よりも客席と舞台の距離が近い気がするし、天井が高い。視界が広い会場が大好きです。あと前列の頭が被らないように座席ずれてるのほんと助かります。

グッズ売り場が通路を侵食しているさまはやっちまったなって感じだけど、グッズ売り場なんてだいたい1日しかお世話にならないしそこはいいや。

1階L列25番はドセンかつ6倍双眼鏡で覗くとセンター最前に立つ身長180センチのイケメンがちょうど視界にすっぽり埋まる神オブ神席だったので間違いなく青年館ホールでの推し席です。(追記:1階N列25番もドセンの推しくんと視線がばっちり合う気がしてなかなかに最高の極みでした)

 

困るのは立地とマチソワ間に茶しばけるカフェがベローチェドトールしかないことかなあ。席数多くないしおたくしかいない空間もやだ……。(自分棚上げおたく)神宮球場前にあるKIHACHIカフェの隣のおしゃカフェで時間を潰したけど、身の丈に合わない気がしてならなかったし青山での結婚式終わりの招かれ女子たちが花嫁の悪口言ってんの聞いて女ってほんとこえ〜〜〜と思いながら1人コーヒー啜ったのもちょっとアレだったし…なんかいい場所ないかな。

 

薄桜鬼最推しは推しくん関係なく土方さんなのですが、原作の風間ルートも結構好きです。

風間はただ本当に鬼の誇りと仁義のため動いているだけだし、思ったより悪い奴ではないと思えるから。

土方ルートではライバルとなった土方さんを「己の禍根を消し去るため」、私欲のために土方絶対殺すマンとなりはぐれ鬼となってしまうけど、風間ルートでは鬼として「鬼の誇りを穢す羅刹の存在を認めないから」殺すわけで、確固たる理由がある。自分が鬼だからこうするべきという明確な意思がぶれないそこが攻略対象になる風間のかっこいいところだと思います。

 

それにしても薄ミュ風間篇は名曲が多い。「秘する花」とか「SAMURAI future」とか「それぞれの道」とかね!風間の新曲もすごく好きです。中河内さんの歌唱力はさることながら千鶴役の彩希帆ちゃんも可愛らしい声かつパワフルで表現力豊かで、今回は特にミュージカル作品として満足度が高かったです。

みんなの素晴らしい歌声をいつでも聴きたいから円盤でも配信でもいいからサントラ販売してほしいなあ。前回からアンケートに毎回書いてるんだけどダメですかね…マベの偉い人…。

 

最初の千鶴の夢で父さまが羅刹を操る手の動きが個人的にツボで毎回楽しみにしています。千鶴ちゃんと羅刹のハモりが好きでここのシーン結構お気に入りです。父様が鬼になったときの角が生えてる部分、めちゃくちゃリアルで気持ち悪いのも誰かと共有したい。

あと鳥羽伏見の戦いで『大義がなくなったから辞めるとか大義があるからやるとか そんなやわな気持ちじゃ戦っちゃいねえ 俺たちは俺たちの信じる道を信じて戦ってきた』のあとに「いつか誠に」を入れるのも激アツ。毎回鳥肌が立つほど興奮します。

副長と局長の別れの時、すごく良い感じにハモってるんだけど武士が外国語歌いだすからすげ〜〜〜それぞ薄ミュだ!って初見の時はワクワクしたけど、今は土方さんが毎回涙流してるからつられて泣いてます。推しくんはいつから役が泣くところで本当に涙を流せるようになったんだろう。土方篇では泣いてなかった。私の知らないところで推しくんは成長しているんだなあ。

 

歌絡みでいちばん心に残ってる演出は「生きろ」で散っていった隊士の想いを笑顔で受け止めて自分の生きている意味を確かめた土方さんがまた「生きろ」の『生きろ〜死ぬな〜♪』と歌った直後に銃で撃たれるところです。ほんと酷すぎる。ほんと薄ミュお前そういうところだからな…?この演出あまりにも胸が痛いし考えた人天才だと思う。そして推しくんがめちゃくちゃ歌上手くなったなって改めて感じるシーンでもありました。いや本当にお歌がお上手になっていてびっくりしました。どこまでも進化し続ける私の推しかっこいいです……。

今回はがうちさんがみんなにアドバイスしてくれたりしたのかな?全体的に歌のクオリティ高くて感動しました。

 

原作だと千鶴ちゃんが淀城でみんなとはぐれてからの新撰組の動きがあんまり描かれていないから羅刹になる直接的な描写がなくて一見彼らはふつうに散っていったように見えるけど、メディアミックスではもうほとんどが羅刹になっちゃうし薄ミュではまさか山崎くんまで羅刹になっちゃうから残酷ですよね。そもそも風間は2周目からじゃないと攻略できないからいないとは思うけど、原作の風間ルートだけ知ってる人がいたらあまりの違いに泡吹いて死ぬはず。

 

ひとつ思ったのは、今回の土方さんはとんでもない馬鹿野郎だってことです。

山崎の丞くんが「頭が鬼になったら話にならないって言っていたでしょう!それは副長も同じです。副長と局長は2人で1つなのですから!」って言って自分が犠牲となって羅刹になったわけじゃん今さっき言ってたじゃん。なのに秒で変若水飲む?!おまえ山崎の話聞いてた?聞いてたんだろうけど己を貫きすぎだな?!

会津で別れた斎藤に犬死にはするなよって言ってたけど、言い方悪いが山崎を犬死させたのはお前だからなバカヤロ〜〜〜!

 

でも最後の決戦で腹に一撃食らって倒れた後、最後まで武士として在るために最後の力を振り絞っては意識が朦朧としている中で無意識に斬りかかっていった土方さんは最高にかっこよかった。そしてそれを受け入れた風間もかっこよかった。倒れた土方さん囲って新選組が「それぞれの道」の最後のフレーズを歌うのもずるすぎる。

 

赤澤燈さんはCV.鳥海浩輔なんですか?本物すぎて口開いた。あと水石亜飛夢くんの槍さばきに惚れました…あの一点の曇りもない動き超痺れる。彼は長もの経験者なんでしょうか。そうだったら超納得するし、初経験だったら腰抜かす。岸本くんは…新八をやるにはかっこよすぎる。生きてるだけで全てがかっこよくなってしまうんだろうけど。宴の時に土方さんとペアでダンスするのいっつも楽しそうで羨ましいです。

 

あとは私、土方歳三(CV.三木眞一郎)の独特の巻き舌をこよなく愛するおたくなのですが、推しくんがちゃんと巻き舌を意識して喋ってるのすごく好きです。「日和見決め込んでぇ、あわよくば勝ち馬に乗ろうとする卑しい連中ばかりじゃねえか」と「我が身が可愛いなら大人しくしとけぃ!」と「てめえらもっと盛り上がりやがれぃ!」と「誠の旗を降ろすんじゃねぃ!」が特に好きで、聞いた後の暗転は感極まっていつも天井を仰いでしまいます。やっぱり推しくんは最高だ……。

 

今回の土方さんは「土方さんの千鶴ちゃん」がいないから風間にとどめを刺されなくても遅かれ早かれ死んでいたんじゃないかと思います。千鶴ちゃんの血も飲まないのに羅刹の力をあんなスピードでがんがん使ってたら他の隊士の3倍速くらいで死ぬよきっと。

 

風間がラストのシーンで今後を決めかねている千鶴ちゃんに対して原作通り迎えに来る約束をしてくれたのが嬉しかったです。

初日は別にそんなに好きじゃない人から迎えに来るって言われてどうしたらいいか分からないみたいな表情をしていたけど、日を増す毎に風間のアプローチもキスも情熱的になるし、昨日なんて千鶴ちゃん頬に添えられた手に自分の手重ねてすごく切ないけど安心した表情を浮かべていたから風間は大した男だ。来なければ迎えに行くって言われた時びっくりしてたけど千鶴ちゃん嬉しそうだった。

お互い惹かれ合う、もしくは好きになれるし最終的には原作通り迎えにきて一緒に西の国で暮らすタイプの2人だと思いました。風間は千鶴ちゃんのこと間違いなく好きです。どうぞお幸せに。

 

風間篇めちゃくちゃ好きだなあ。

ところであの突然でてくる木の板なに…?ちょっと前後にゆらゆらしてるの見ていつもにやけてしまう。

 

今回振り付け師が変わってダンスダンスしていてすごく可愛いと思います。アンサンブルの日舞っぽい動きも素敵。

まさか泪橋でみたロックダンスにここでまたお目にかかれるとは笑笑   やっぱりダンスのとき力抜けないんだね可愛い…。今回のヤイサが最高にダサ可愛くてちょ〜ニコニコしながらみてます!『たとえそれがひと時の 煌めきだとしても』でサッカーボール蹴るみたいなジャンプするのめちゃくちゃキュートでした。はあ〜永遠にヤイサを観ていたい…。

 

前回よりもミュージカルって感じでした。私はあと東京楽の1公演しか観られないけど、仕事がなかったら絶対京都のリピチケ買ってた。

またあの歌を聴きに行きたい!またあの物語を浴びたい!って思える作品だったし、東京公演が終わるの嫌すぎて明日が来ないでほしいとすら思ってしまう。でも1秒でも早く観たい。

 

明日は晴れるといいな。